一つの音でできたメロディに、滑らかに動くベースや内声が絡んで、多彩なハーモニーが浮かび上がってきます。
ジョビンの曲は音楽の面白さをよく教えてくれる曲が多いですね。
この曲は、ジョビンとニュートン・メンドーサの共作です。ジョビンは色んな才能溢れる人と共同作業をしていた人でもありますね。
音楽は音と音の関係性により生まれてくるものだと思ってます。メロディーとその他のパートの関係が刻一刻と変わっていき、その結果美しいハーモニーが付随して表れてくる。とても美しいことですね。
演奏においても、普段の生活の中でも、関係性というものを意識して過ごしていくと何か新しい発見がありそうです。
今回はキーやダイアトニックコードについてもざっくり触れたいと思います。
まずは動画をご覧ください!
♬今回はキーについてざっくり触れてみようと思います。
今回の演奏はKeyGで演奏されています。
音楽の世界で「Key」はとても重要です。普段私たちが聞いているような音楽は、全部で12音の音を組み合わせて作られていますが、全てをいっぺんに弾くとカオスになります。
実は12音全てではなくて、その中から7音がピックアップされていて、それらを中心に音楽が作られているんです。
またその7音にはそれぞれに役割が備わっているんですね。
家族であれば、父、母、子供、祖母、祖父、、みたいに
会社であれば、社長、部長、課長、総務、経理、みたいに、、。音は人間に置き換えて考えるとイメージしやすいですよ。
今回はGのキーなので、選ばれた7音は「G、A、B、C、D、E、F#」です。
例えばGには「ド」という役割が、Aには「レ」という役割が割り振られています。
これをGから順番にひくと「ドレミファソラシド」に聞こえますよ。ドレミにはそれぞれ役割があります。
またこのドレミ7音を組み合わせて和音を作ることもできます。
ドミソ、レファラ、ミソシ、、みたいな感じです。音楽は基本的にこのようなドレミの組み合わせてでできて和音で伴奏されることが多いです。
このような和音のことを「ダイアトニックコード」と言います。
ドミソはメジャーコード、レファラはマイナーコード(m)、ドミソシはメジャーセブンコード(△7)、、、みたいに組み合わせによって名前がついてます。
GのKeyのダイアトニックコードは
「G△7、Am7、Bm7、C△7、D7、Em7、F#m7-5」です。
今回の曲では、最初にBm7、その次の次にAm7がきてますね。
ダイアトニックコードが使われます。
ダイアトニックコードはキーが変わっても、お互いの関係性は変わらないので、コードの響は同じです。
なので、少しづつ暗記できるとよいですよ。
曲を演奏する時はダイアトニックコードをまず把握できるようになるのが、最初のステップだと思います。
ここからさらにざっくりと説明します。
12音の中から選ばれた7音はその中心の音(今回であればGですね)と相性の良い関係性の音たちです。
人間で例えると、よく知っている身内、友達みたいなものです。
なので、それぞれの関係はとても穏やかで、ある種平和な世界を体験できます。
それに対して、7音以外の音、(今回であれば、Bb、Ab、F、Eb、Gb)は、普段あまり会うことのない、関係が疎遠な
方々です。
疎遠なので、なかなか会うことがないのですが、映画のようになにかドラマチックで運命的な出会いがある時にこのような方々が登場してきます。
このような疎遠な音を「ノンダイアトニック」な音と呼んだりします。
この曲は、なんと冒頭はダイアトニックとノンダイアトニックが交互にでてきてしまってます。
ということはかなりドラマチックな世界になっているということです。
このダイアトニックとノンダイアトニックの配分が音楽の緊張と緩和を産む一つの要因となってます。
寅さんみたいな平和な世界は、ダイアトニックが中心。
スターウォーズみたいな、SFな世界はノンダイアトニックがかなりでてきそう、、、、。
そんなイメージで音楽を捉えると面白いですよ。
上記のような感じで、ハーモニーの出身、役割を自分で解釈しながら演奏すると、
「演奏が格段によくなります」
上記が一番シェアしたいことです。
コード理論は入り口を間違えるととても難解に思えて、嫌気がさしてくるかもしれませんが、理解がすすめばとても気持ちのよいものになってきますので、ぜひ勉強してみてくださいね。
上記の内容でわからないことがあれば、レッスンもやってますのでお気軽にお問い合わせください。
それでは!